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予想というより、こんな会話が浮かんじゃいました程度のものです。
キョーコちゃんとモー子さんのワンエピソード。
本誌を読んでいない方はネタバレに注意してください!

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アメリカに帰国する先生はその前に社長さんに挨拶をするということで、私達は朝一番に事務所へと直行した。

そして今、私はラブミー部の部室で先生を待っているのだけれど、それまでにどうしてもやっておかなければならないことがあって目下その練習中。

「お父さん、お父さん、お父さん、お父さん……ああ、私ちゃんと言えるかなあ」

ホテルでは言おうとすればするほど緊張で固まってしまい、とうとう口に出すことはできなかった。
久遠少年を演じていた時はそれが演技だと思っていたから特に意識はしていなかったけど、最上キョーコとしてあの人に「お父さん」というのはやっぱり照れくさくて………そしてそれ以上に嬉しい気持ちでいっぱいで。

「わたしはお前の“父さん”で、お前は父さんの子なんだろ?」

そう言ってくれたあの人に私は心をこめて呼びかけたい。
大好きという気持ちをたくさん、たくさん詰め込んで。

「『お父さん』 『なんだ、キョーコ』 『えへへ、なんでもないの』………
なあんて、いや~~~、恥ずかしいーーーーーっっ!!」

「………あんた、何してんの……?」

赤くなった頬を両手で覆い身悶えしている私を、ドア付近でモー子さんが呆然と見ていた。

「きゃあああ、モー子さん!黙って見ているなんて破廉恥よぉぉぉ」
「破廉恥も何も、自分の部室に入って何が悪いのよ。あんたが一人で盛り上がってただけでしょうが」
「だって、お父さんなのよ、お父さん!」
「はいはい、なんだか分かんないけど落ち着いて。最初からきちんと話してみなさい」

腕組みをしてピシリと言い放つモー子さんに、私は久遠少年を演じたことから伝説の父までを長々と語った。
敦賀さんの言った通りに、素直な気持ちをそのままに。

「……ということは、あんた最初はあんなに不安そうにしていたのに、社長でさえ『変わり者』と言うクー・ヒズリをしっかりてなづけちゃったわけ?」
「てなづけるなんて人聞きの悪い!先生は犬や猫じゃないのよ、モー子さん!それに私の方が先生を大好きなんだから!」
「それは見ていてよく分かるけどね。ちょっと怖いくらいに」
「だって、グッドファーザーなのよ、伝説の父なのよーーー!」

先生がいかに素晴らしい父親かっていうことは本当に言葉では説明しきれない。
優しくて温かくて、涙が出るくらい幸せをくれる。
殻入り目玉焼きをニコニコと笑いながら食べてくれる先生の姿が、今も目の前に浮かんでくる………

「……だからあんたは怖いのよ」
「……え?……」

モー子さんの言葉に自分の世界に入り込んでいたことに気付いて、慌てて意識を現実へと戻す。
私、またモー子さんの話を聞かずに意識の小箱に篭っていたのかしら……?

「な、何が怖いの?私、何かやった?」
「日本の誇り、伝説の俳優。ハリウッド1のアクションスター、クー・ヒズリがあんたを“父さんの子”だって言ったんでしょ?」
「うん、こんなひどい問題児は野放しにできないって」

あの時の、目眩がしそうなほどの嬉しいという感情がまた蘇ってきて、顔が自然に緩んでしまう。

モー子さんはそんな私を見て、ふーーーーっと深い溜息をついた。

「モ……モー子さん?」
「あんたがラブミー部にいることが改めて理解できたわ」
「え、な、なんで?」

親子の愛の素晴らしさに打ち震えている私を見て、なぜそんな結論が出るのかしら?
私の「お父さん」への敬愛が足りないということ??

「あんたは自分の持つ吸引力がどんなものか知らなさ過ぎるのよ。受けることに対して鈍感なの」

真っ直ぐに私を見て言うモー子さんに、その言葉の意味するところが分からずに困惑してしまう。
おたおたしている私に、モー子さんは「まあいいわ」と諦めたようにポツリと言うと、次の瞬間それは綺麗に優しく笑いかけてくれた。

「あんたの大事なお父さん、今日でアメリカに帰ってしまうんでしょう?それまでに『お父さん』って言えるように頑張りなさい」
「う、うん!!私、頑張るっ、モー子さん!!」

なんだかすっきりしないけどモー子さんが笑ってくれたから……いいことにしよう。
現場に行くわね、と部屋を出るモー子さんを見送って、私はこの上なく幸せな練習を再開した。


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今回のスキビでは生クオンはお預けになったものの、キョーコちゃんが親の愛を得るお話で涙を誘われました。

下心有りで賄賂を運ぶキョーコちゃん、「召し上がれ」と賄賂を差し出すキョーコちゃんが無茶苦茶可愛かったです。(←ポイント違う?)

感想を書くのは苦手なので、予想SSという形でいくつか愛を語るかもしれません。
何よりもクーがキョーコちゃんの「お父さん」になったと知った時に、蓮がどういう反応をするのかが気になって、気になって………!

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