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Act.116のボツネタ救済です。
需要なさそうだなと思ってお蔵入りしたものを、捨てきれずに引っ張り出しました。

緒方監督を招待した時の会話。
尚についてなので、彼を嫌いな方は避けたほうがいいかもしれません。

***************************


「ハッピーグレイトフルパーティ?」
「はい、24日にLMEの社長の敷地内にある迎賓館で行いますので、ご都合がつくようなら是非!」
「社長さん宅の迎賓館って……凄い所でやるんだね」
主催場所を聞いて、緒方は目を丸くする。
「社長のお孫さんと一緒に企画を立てているので、社長が是非にと提供してくださいまして……」
先刻、蓮に説明した内容と同じ事をキョーコは掻い摘んで説明した。

「僕なんかがご招待を受けてもいいのかな?」
「もちろんです!緒方監督にはとてもお世話になっていますから」
キョーコの言葉に、緒方はふっと微笑む。

「お世話になっているのは僕の方だよ、京子さん。未緒を泣いて嫌がっていた京子さんが役を引き受けてくれて、更に新しい未緒を開拓して一生懸命に演じてくれている。感謝してもしきれないぐらいだ」
「監督……」
「パーティ、是非行かせてもらうね」
「ありがとうございます!」
キョーコが深々と礼をする。

「ところで」
「?」
「不破君も招待するんだよね?」
「な、なんであんな奴を招待しなければいけないんですかっ!!」
今までの和やかな雰囲気から一変して、キョーコは憤りも顕わに緒方に言葉を返す。
「え、だって京子さんと不破君の関係なら……」
「アイツと私がどんな関係にあるって言うんですか!あのバカとは単なる幼馴染の腐れ縁ですっ!」
「え、そうなの?」
「そうです!!」
心外だと言わんばかりにキョーコはきっぱりはっきりと言い切った。

「ふうん……でも不破君の方はきっと……」
「なんですか?」
「……いえ……もし不破君もパーティに来るなら一言お礼を言いたかったんだけど……」
「お礼……?」
「例の軽井沢の件ではお世話になったので」
「あれはっ、元々あのバカ二人の諍いが原因だったんですから、アイツは当然のことをしただけなんです!」
「そうなの?僕は詳しいことは分からないけど、でも……」
キョーコの剣幕に押されることなく、緒方は言葉を続ける。

「不破君は真剣に京子さんの事を心配してた……ずっと走り通しで汗だくになって、必死にあなたを探していた。僕はあの時彼と行動を共にしていたので、実際にその様子を間近で見ている」
「…………」
「あの後、事の収拾に当たってくれたのも彼でしょう。どのような手段を使ったのかは知らないけど、現場の責任者として僕は彼に礼を言いたいんだ」
「監督は真面目すぎるんですよ、あんな奴に……!」
「京子さん」
緒方はキョーコを真っ直ぐに見つめた。

「これは飽くまで僕の気持ちなんだ。何か経緯があるようだけど、彼が行動したお陰であなたが守られたのは確かなので、とても感謝しているんだよ。でも京子さんにとって不本意なことなら聞き流してもらって構わないから」

柔らかな物言いでありながら反論をさせない緒方に、キョーコは自分自身にひたすら言い聞かせるしかなかった。

あれは、助けた事でご破算なのだと。
アイツが私を心配したなんてこと、間違ってもあり得ないのだ……と。


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